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中国・福建省北部に奇峰奇岩の連なりがあります。 三十六峰九十九岩と形容され、これらを 総称して武夷山と言います。 白亜紀の地層から成る奇峰奇岩の一つ一つに名前が付いています。大王峰、玉女峰、天游峰、天心岩、鷹嘴岩・・・・・。これらの岩に根を張り、太古の岩の養分を食べ、早朝の光と 霧を浴び、岩肌を伝わって流れてくる水を飲み、さまざまな動植物と共生し成長している茶の葉を摘んで作るウーロン茶が岩茶です。 〜 渓辺奇茗天下に冠たり 武夷の仙人 古(いにしえ)より栽(う)う 〜 険しい深い谷間にはえているその茶は天下に名をとどろかせている名茶。こんな奇妙な所に生えているなんて、人間技ではない。武夷の仙人が古に栽えたものとしか思えない。宋代の詩人范仲淹(九八九〜一〇五二)は岩茶の生育する世にも希な情景をそう詠みました。伝説によれば岩茶は唐代より皇帝のお茶として珍重され、現在でも一部の人の手にしかわたらない極めて生産量の少ない貴重なお茶です。 |
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武夷山の養分が醸し出す香りを「岩韵」と言います。 岩茶を飲むということは「太古の岩が奏でる調べを味わうこと」でもあります。 甘味、苦味、渋味という茶の味の基本を満たしているばかりでなく、香りと味が個性的で、かつ調和していなければ、岩韵が証明されたとは言えません。 岩韵はほかのいかなるお茶にも無い世界で、岩茶の命なのです。 |
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岩茶には苦味を作るカフェイン、甘味、酸味、旨味を作るテアニン、渋味を作るカテキン類や、鉄、亜鉛、カルシウム等、人体に有効なミネラルがたっぷり含まれています。 岩茶の味、香りが単純でないのは、多種類の成分を豊富に含んでいるからです。 また各種ミネラルの影響で血がさらさらときれいになり、細胞を活性化し、自己治癒能力を高め ると考えられています。 中唐の詩人盧同(?〜八三五)はすでに「六碗にて仙霊に通じ(六杯目には 仙人の気分になり)」と詠っていますが、現代風には「心身の癒し」に通じることかもしれません。 |
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・急須と湯飲み茶碗にお湯をさし温めてから、急須のお湯をこぼします。 ・茶葉を急須の三分の一〜二分の一程度入れます。 ・次に沸きたてのお湯をゆっくりと急須からあふれるまで注ぎます。 ・急須のてっぺんにふんわりと浮かんだ泡を蓋で掬い取るように蓋をして、その上から サッとお湯をかけ、そのまま少し置きます。 ・30秒か40秒後(時間は使用している急須の大きさにより異なりますが、急須が大きく なるほど置く時間は長くなります)に急須の蓋を外し、蓋の裏に付いた香りをきき、味、 香りの浸出具合を見ます。 |
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一〜二人で飲むときは「スモモの大きさの急須で」と武夷山の茶師は言います。 でも日本ではこの種の大きさの急須を手に入れるのはむずかしいので、四〜五人くらいまでは玉露か煎茶用の 急須でいいでしょう。 |
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岩茶を淹れる温度は「魚目」あるいは「蟹眼」の温度と言われます。 ヤカンの口から湯気が立ち始めますと、ヤカンの底から幾筋もの細かい泡が柱のように立ち上がってきます。 このときの温度が「魚目」です。 次に大きな泡がボコボコ勢いよく生じてきます。この温度が「蟹眼」です。 「魚目」か「蟹眼」の温度で火を止めてください。グラグラ沸かしてしまいますと水中の酸素が奪われ“気”が 脱け、お湯はまずくなります。これを「水が老(つか)れる」と言い、岩茶は嫌います。 |
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ミネラルウォーターが各種売られています。 どの“名水”が岩茶に適うかはなかなかむずかしいのですが、甘く軟らかな水が岩茶にはいいようです。 岩茶は水に正直に反応するお茶ですので、湧水はもちろんのこと市販されている各地の水でいろいろ試し、遊んでみてください。 また水道の水に少しばかり知恵を働かせておいしい水を作り、そうしてできた”自分の名水”で岩茶を淹れるのもよいと思います。 まず浄水器を通した水道水を手頃な容器に入れておきます。金属製の容器より陶器の甕がよいでしょう。 汲み置いた水をときどき揺すったり太陽にあてたりしますと、さらにおいしくなります。 |
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| 密閉容器に入れて湿気と熱を避け、常温で保管してください。岩茶は人体に有効な成分が何年間も 生き続けるウーロン茶ですので、決して冷蔵庫や冷凍庫には入れないでください。 |